(ネタバレ注意)「ななしのおろち秋」をプレイしました。

今回は、「BLUE AZALEA」の義弓くーさんによるノベルゲーム「ななしのおろち 秋」をプレイさせていただきました。これまでのシリーズの良さが継承されつつ、演出面では大きくパワーアップしていると感じました。以下、ネタバレ注意。






















本作品は、「ななしのおろち春」、「ななしのおろち夏」の続編です。ホラー要素はありますが、唐突な驚かしのような表現はあまりないので、ホラーが苦手な方でも比較的プレイしやすいだろうと思います。
僕が本作品で一番好きだったのは、相手の脅威に対して仲間たちと知恵を出し切って乗り切っていくという展開です。「ななしのおろち」シリーズは非現実的な事象を扱っているわけですが、一方で、物語の展開自体はかなり手堅く作られています。現実にはあり得ない出来事に対して、読者も納得できるような手段で立ち向かう。このギャップが、本シリーズの大きな魅力だと思います。
なお、僕も「ななしのおろち」シリーズには少しずつ慣れてきているはずなんですけど、今回も解決方法を予測するまでには至りませんでした。「色の三原則」の話が序盤で丁寧に語られている時は、「これは後ほど使われそうな気がするぞ」と予想はしていたのです。しかし、読み進めているうちにそのことをすっかり忘れていて、種明かしをされてから「そこで使うのか!」と膝を打つことになりました(笑) 化け猫の方も、唐突な解決に少し驚きましたが、「そういえばそうだったよね。まあ、確かにそうなるよね」と妙に納得しました(未読では意味不明ですね、すみません)。読者の予想を超える解決方法を毎回準備するのは大変なはずですが、今回も見事にしてやられた格好です。物事を理論的に考える作者さんだからこそ書ける物語だろうと思います。

また、演出については「春」、「夏」以上に素晴らしいものになっていたと思います。特に、例の文字を用いたのは見事で、敵の得体の知れない感じをうまく表現できていたと感じました。「この文字は、ななしのおろちのためにあるのでは」とすら思いましたね(笑) 「ノベルゲームならではの表現」をこの作者さんは色々見せてくれていますが、例の文字はその最たるものであると思います。実況者の方々には是非このシーンを熱く朗読してほしいですね。

一方で、個人的に気になったところをあげるとするならば、シリアスな場面で挿入されるギャグでしょうか。ああいった形でギャグが入ると、登場人物の感情の変化に読者がついていきにくくなるデメリットはあると感じました。まあ、ここは好みの話かもしれません。

だいたいこんなところでしょうか。
面白く読めたのはもちろんですが、制作者としても大きな学びがある作品でした。ノベルゲーム制作者の方にもお勧めです。未読の方がもしいれば、是非プレイしてみてください。

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