ノベルゲーム「イモウト及第点」をプレイしました。

先日、、「さつき晴れ」のさつきちさん制作の「イモウト及第点」をプレイいたしました。ビジュアルは言わずもがなですが、登場人物やテーマの描き方も優れた作品でした。以下、ネタバレ注意です。











見てすぐに分かることですが、「イモウト及第点」は可愛らしいビジュアルが魅力的な作品です。立ち絵は豊富ですし、1枚絵もたくさん準備されていましたよね。それだけでプレイしてみたくなる方も多いと思います。
展開としては、ほんわかしたイベントが多いですね。特に中盤までは、微笑ましい描写が続きます。血沸き肉躍る展開ではないので、好みは多少別れるところかもしれません。しかし30分ほどのプレイ時間ですので、中だるみはそれほど感じずに読むことが出来ました。

そんなかわいさしさに目がいくこの作品ですが、魅力はそれだけではありません。読み進めてみると、ハッとさせられるようなテーマを持っている事に気が付きます。つまり、「妹の承認欲求に気が付き、その上でどんな風に妹と関わるのか」という問題ですね。そんな現実的なテーマを描きつつ、一方で、作品の雰囲気は壊さない。本作品の一番の魅力は、そこにあったと感じました。

また、登場人物たちが魅力的であったことも書かねばならないでしょう。
ゲームらしいデフォルメ(やたらと失敗する主人公、随分と怖い表情で笑う妹など)も多少されているのですが、一方で彼らは、我々が日々抱くような悩みを持っていて、リアリティを感じました。その心の動きは共感できるものが多くて。つい、彼らと一緒になって「どうすればいいんだ?」と悩んでしまうシーンもありました(笑) 例えば、終盤に妹がはなまるを欲しがるシーン。主人公は「いい子でなくてもいいんだ」と言い、はなまるはもうやめようと提案します。もちろんそれは立派な結論ですし、「いい子」から妹を解放する意味で正解だったのだと思います。しかしプレイしている最中は「もうやめようと兄の方から伝えてもいいのだろうか? これまでの妹の頑張り自体を否定することになり、妹を傷つけてしまうのではないか?」なんてことも考えたりしましたね。こんな風にキャラクターとともに悩めるのも、登場人物をきちんと描けていたからでしょう。

さて、同じ制作者としての目線でも少し感想を書いておきます。
本作品の登場人物はいずれも丁寧に作りこまれていて、実に人間らしく描けていたと思います。加えて、作者さんの登場人物への愛もひしひしと感じました。例えば、最後に下の妹にありがとうと伝えるシーン。あれがラストに来ていることからも、作者さんの強い愛を感じますね。自分はここまで登場人物を愛して物語を作れているだろうか。反省させられる思いでした。

正直、軽い気持ちでプレイしてみたのですが、テーマと登場人物の魅力に驚かされた作品でした。読了するのにそれほど時間もかかりませんので、未プレイの方は是非プレイしてみてください。

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